2000年12月31日日曜日

ピアノ三重奏曲第2番




◎ピアノ三重奏曲第2番
op.18 Klaviertrio Nr.2
 Choral : Religiös und antiquiert. Sehr langsam. attacca:
 Stürmisch und heftig. Rasch. attacca:
 Menuett : Rätselhaft. Mäßig. attacca:
 Fließend und trotzig. Sehr rasch
作曲年月 2000年12月
演奏時間 18分
楽器編成 ヴァイオリン、チェロ、ピアノ
委嘱 サンクト・フローリアン三重奏団
初演 サンクト・フローリアン三重奏団(三戸素子(Vn)、小澤洋介(Vc)、Phillip Young(Pno))/2001年4月・東京 サンクト・フローリアン三重奏団リサイタル 東京文化会館小ホール

* * *

 21世紀の初日の出を、僕はこの曲の楽譜とともに、コンビニエンス・ストアのコピー機の前で拝んだ。髪は当然、ぼさぼさのままだった。徹夜で浄書していたためだ。
 20世紀の大晦日の日にこの作品のすべてを書き終えた。さようなら、20世紀。いよいよ新しい世紀が始まる。ほんとうに新しい時代がやってくる。明るい希望に満ちた未来が列をなして待っている。二十歳を越したばかりの僕には、そう思えた。たいして美しくもない思い出に背を向けて、人類は歩き出すだろう。この年の秋には、それが虚妄でしかないことを悟ることになる。
 ただ、あのときは、世のすべての人々の胸に期待が詰まっていたような時代の感覚があった。ベルギーで、メキシコで、イギリスで、イタリアで、僕の作品のなかでも特に恵まれた一曲になったのは、あのときの「期待」が懐かしく思い出されるから、かもしれない。
 2001年4月、東京文化会館小ホールにて、三戸素子氏のヴァイオリン、小澤洋介氏のチェロ、フィリップ・ヤング氏のピアノにより、初演された。

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